【オススメの本・塾の先生向け】「二月の勝者2巻」から現役塾講師が印象に残った3つのシーンを紹介
今回も「二月の勝者」(高瀬志帆作)を紹介したい。
とある中学受験塾を舞台に、生徒全員を第一志望に絶対合格させる最強最悪の塾講師・黒木蔵人を主人公とした物語。
塾の仕事をしている人は、とてもおもしろいし、勉強になる。
私がこの「二月の勝者2巻」で私が印象に残った3つのシーンを紹介したい。
1 中学受験は課金ゲーム
「中学受験は課金ゲーム」
これは核心をついています。
中学受験でも高校受験でも 塾は必須です。
学校の授業だけで受験するのは相当難しいです。
塾代にお金をかけて、子どもに強い武器を与える。
=お金をかけて、子どもの成績を上げる。
そして強い武器を持って、戦いに挑む
=学力を身につけて、受験をする。
もちろん塾に通わなくても合格する子はいます。
しかしそんな子は一部です!
塾に通ったほうが合格の可能性は確実に上がります。
厳しいですがそれが現実です。
2 合格実績のチラシ
はじめのほうに、でてくるあまり印象に残らないところです。
しかし私はとても気になったんです。
塾の合格実績のチラシはあまり信用できません。
なぜか?
合格者の定義が幅広いからなんです。
① 普通に塾に通って、合格した子
② 特待生として無料講座を受講した子
③ 講習会だけ受けた子
④ 模試だけ受けた子
①はいいですよ!もちろん
②、③、④なんて合格実績にいれていいんですかね?
もうね、プライドなんかないんですよ。
商売根性まるだしで、恥ずかしいったらありゃしない。
もし塾のチラシで合格実績が書いてあったらまず疑ってください。
そして気になったら、質問してください。
「普通に塾に通って、合格した子は何人ですか?」と。
3 入れそうな学校ではなく行きたい学校
講師全員で生徒の志望校や成績を確認する会議が開かれます。
大人ってどこかで子どもの可能性を線引してしまいます。
しかし主人公の黒木は会議の場で
「入れそうな学校ではなく行きたい学校を目指させよう」
と言います。
これ勇気のいる発言です。
だって、子どもや親にも
「入れそうな学校ではなく行きたい学校を目指させよう」
って言うんですから。
普通の塾の先生だったら保身にはしって
「入れそうな学校ではなく行きたい学校を目指させよう」
は言えないでしょうね。
優秀な塾の先生は、すぐにあきらめたりしないんですよね。
子どもの成績をひきあげてやるんだ!
という思いがきちんとありますね。
そのためにどうしたらいいか日々考え、スキルを磨いていきます。
黒木先生(主人公)はさすがプロの塾講師です。
他にも勉強になるところ満載です!
1巻もまた紹介しますね。